ずいぶん前に買ったり人からもらったりしたシードルが、眠ったままになっていませんか? シードルには賞味期限の表示がないものも多いため、「どれくらいの期間であれば飲んでも大丈夫なの?」と気になっている人も多いかもしれません。
シードルのボトルを見てみると賞味期限や消費期限がないことに気がつきます。つまり、「シードルに賞味期限があるのか?」と聞かれると、その答えは「NO」。
けれども、シードルをおいしく楽しめる期間は飲み頃として確かに存在します。そしてその味わいの奥深さは、シードルの保存方法に大きく左右されるのです。
今回は、シードルを楽しむために知っておきたい飲み頃についてご紹介します。未開封の時、はたまたは開封後はどれくらいに飲みきるべきなのかについても触れながら、味わいの劣化を防ぐおすすめの保存方法についてもご案内します。
お酒の賞味期限はどれくらい?未開封のシードルに賞味期限はある?

お酒をおいしく飲む上で、最初に知っておきたいポイントに賞味期限があります。
賞味期限とは、その日付までは「品質が保たれ、おいしく飲める」という未開封の期限のこと。もちろん、お酒の種類によって賞味期限は異なります。
ここではまず、私たちにとって身近なお酒の賞味期限を確認していきましょう。
ビール・チューハイ | 製造年月から9ヶ月〜1年 |
日本酒 | 製造年月から約半年~1年 |
ワイン・シードルなどの醸造 | 賞味期限が存在しない |
ビールやチューハイは、製造年月から9ヶ月〜1年が賞味期限。パッケージに記載されていることが多いため、迷う人は少ないかもしれません。ちなみに、日本酒には賞味期限の代わりに製造年月(瓶に詰められた日のこと)を記載する義務があり、基本的には製造年月から約半年〜1年がおいしく飲める期間だとされています。
一方、シードル・ワインには明確な賞味期限はありません。これは、シードルやワインのような醸造酒は、品種や種類によって飲み頃のピークが異なるためだと考えられています。
もちろん、賞味期限が存在しないとはいえ、保存状態や保管期間によって味わいは劣化していきます。しかし、シードルやワインの場合は「賞味期限が切れた」「腐った」ではなく、あくまでも「飲み頃が過ぎた」と表現するようですね。
シードルの飲み頃はどれくらい?熟成期間はある?

シードルを飲んでいて「なんだかおいしくない」と感じた場合、そのシードルは飲み頃のピークを過ぎているのかもしれません。では、シードルの飲み頃とは一体いつなのでしょうか?
シードルにも、ワインのような熟成期間が存在するのかどうかも気になりますね。
飲み頃①|未開封シードルが最も美味しいのは新酒の1年以内
基本的にシードルは、新酒の時期(製造から1年以内)が最もおいしく飲める期間だと言われています。製造方法によって多少の前後はありますが、シールドらしいフレッシュさを味わうなら、遅くても2年以内の開栓がおすすめです。
飲み頃②|瓶内二次発酵のシードルなら熟成してもおいしい
購入した後も、時間を置いて熟成を楽しむことはできるのでしょうか?
一般的に瓶内二次発酵でつくられたシードルであれば、ワインと同じように熟成が可能です。
シードルの発酵には、1回だけで完結させる一次発酵と2回行う二次発酵があります。瓶内二次発酵は、瓶の中で行う二次発酵の方法のひとつ。
3〜6ヶ月間冷蔵庫で熟成させると、発酵が進み、味の変化を楽しめます。とはいえ、 無添加タイプのものは発酵が進みすぎてしまうことも。保管の際には、シードルのラベル表記にも注目してみてください。
飲み頃③|開封後のシードルはできるだけ早めに飲みきる
泡のないスティルタイプ以外のものは、炭酸が抜けてしまうので、開封したらその日のうちに飲んでしまうのがおすすめです。
しかし、一概に炭酸が抜けたから味が落ちてしまうというわけではありません。炭酸があると苦味を感じやすくなるので、ひとによっては「泡が落ちついた方がかえっておいしく感じる」なんてこともあるでしょう。ですから、その日のうちに飲みきれなくてもガッカリする必要ありません。ぜひ、シードルが織りなすその日その瞬間の味わいを楽しんでみてください。
シードルの底に沈んでいる白いかたまりは何?飲んでも大丈夫?

無添加のシードルを購入すると、瓶の底の方にうっすらと白いものが沈んでいることがあるでしょう。これは「澱」と呼ばれる沈殿物。シードル内に含まれるりんごの繊維質と発酵を終えた酵母が固まったものなので、基本的に飲んでも大丈夫です。
シードルの種類によっては、澱が混ざることで香ばしさがアップすることも。
煮込み料理や洋風ソースなど、毎日の料理にも活用しても素敵ですね。どうしても澱が気になる場合は、澱がグラスに入らないように、ボトルをゆっくりと傾けて注いでみてください。
長期間おいしく楽しむために。シードルの劣化を防ぐ保存方法

シードルに限らず、お酒はちょっとした温度や刺激によって味わいは変わってしまう繊細な飲み物です。では、少しでも長くそのおいしさをキープするために、注意すべきポイントはどこにあるのでしょうか?
ここでは、具体例を挙げながらシードルの劣化を防ぐ保存方法をご紹介していきます。ご自宅にあるものを上手に活用して、ぜひ簡単なものから取り入れてみてください。
保存方法|①シャンパン用のストッパーを使う
ストッパーを活用すると、開封後もおいしく飲めます。
一次発酵の後に炭酸ガスを入れてつくるカーボネーション方式の場合は、開封後1〜2日、自然発酵のシードルの場合は、開封後5〜7日間の保存が可能に。
おすすめは、しっかりと圧力をかけて栓ができるシャンパン用のストッパーです。瓶のフタがコルクではなく王冠になっている場合は、栓抜きにもなる便利なタイプもありますので、好みにあったストッパーを見つけてみてください。
保存方法|②冷暗所で立てて保管する
シードルをおいしく飲む上では、温度も重要なポイントです。温度管理の条件は、紫外線が当たらない冷暗所。家庭内であれば、冷蔵庫の野菜室に立てて保管するのがおすすめです。
瓶を立てることで、澱が底に沈み深みのある味わいになると言われています。
また、一気に温度が上がると、シードル内に溶け込んでいた炭酸が吹き出してしまうことも。澱が沈んでいるシードルは、特に吹き出しやすいので注意しましょう。
冷蔵庫で1〜2日しっかりと冷やした後、6~7度くらいの温度を目安にゆっくりとグラスに注ぐことで、開栓時の吹き出しを防ぐことができますよ。
シードルがおいしく飲める温度については、こちらの記事にて詳しく解説しています。ぜひ、あわせてご覧ください。

保存方法|③ワインセラーで保存する
ご自宅にワインセラーがある場合は、セラーに入れてシードルを保管しましょう。ワインセラーには、温度や湿度を適正に保ったり紫外線を防いだりと、お酒の鮮度を保つための様々な機能がついています。
「色々な種類のシードルを試してみたい」「ワインと一緒に保存したい」という方は、まずは手入れのしやすいコンパクトなセラーを取り入れてみるのもよいですね。
開封後飲みきれなかったシードルは料理に活用しても|まとめ

今回は、シードルを楽しむために知っておきたい賞味期限や保存方法をご紹介しました。
それでは最後に、本記事で大切なポイントを振り返ってみましょう。
・シードルに明確な賞味期限はない
・シードルの飲み頃は新酒(製造から1〜2年)
・瓶内二次発酵のシードルなら熟成も楽しめる
・開封後は早めに飲みきるのがベター。
・シードルの底に沈んでいる白いかたまりは「澱」と呼ばれるもの。
・りんごの繊維と酵母が固まったものなので、飲んでも大丈夫。
開封後のシードルは新鮮なうちに飲みきるのがベストです。しかし、実際はすぐに飲みきれないことも多いでしょう。そんな時には、シャンパン用のストッパーで密閉し、冷蔵庫でしっかりと冷やして保存します。ワインセラーをお持ちの場合は、ぜひシードルの保存にも活用してみてください。
時間が経って炭酸が抜けてしまったシードルは、そのまま捨てずに、スパイスやハチミツを加えて、温めて飲むのもおすすめです。
甘味の強い海外のシードルはホットシードルにぴったり。また、ワインのように煮込み料理や蒸し料理の風味づけに使うなど、毎日のお料理に活用すれば一味も二味も違った楽しみ方ができるはず。ぜひ試してみてくださいね。
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定休日 | 曜日・日曜日ディナー |
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