りんごの発泡酒・フランスシードルの醸造方法

シードルは、りんごを発酵させてつくる醸造酒です。原材料に使われているのはりんごだけ。贅沢な果実感と、さわやかな香りが立ち、美容や健康にもよいとされている栄養素がたっぷり詰まっています。

今回は、りんご酒文化に歴史のあるフランス産シードルについてのお話です。

シードルの名産地として知られるフランスでの醸造方法や産地による違いを知れば、シードルをもっと身近なものに感じられるはず。フランスシードルがどのようにしてつくられているのか、醸造方法や産地による違いから紐解き、フランスならではの「おいしさのこだわり」をご紹介していきます。

目次

シードルの定番といえば発泡酒タイプ

りんごの発泡酒・フランスシードルの醸造方法01

シードルと聞くと、発泡した黄金色のお酒をイメージする方も多いはず。もちろん、すべてのシードルがスパークリングというわけではないのですが、やはり主流は発泡タイプです。グラスに注いだときの弾ける音、きめ細かな泡立ちは、日常にちょっぴり贅沢感をあたえてくれますよね。

泡立ちは、製造方法や発酵期間だけでなく、糖度の高さや繊維質の量によっても変わります。きめ細かさや泡の量にも注目してみてください。また、シャンパングラスなどを使えば、きらきらと発泡した状態を長く楽しむことができます。

フランスシードルの産地

りんごの発泡酒・フランスシードルの醸造方法02

フランスシードルのおもな産地は「ブルターニュ」、「ノルマンディ」、「ペイ・バスク」です。なかでもブルターニュとノルマンディは「二大産地」と呼ばれています。気温が低くて雨が多い地域であるため、ワイン用のぶどうが育ちにくく、シードル文化が発展しました。

伝統的な製法を守る生産者も多く、シードルづくりへのこだわりが詰まっています。では、それぞれの産地による違いをみていきましょう。

産地|①ブルターニュ

ブルターニュ地方は、ノルマンディ地方よりも陽射しが強いため、りんごの糖度が高め。なので、ドライで強い味わいのシードルが多いといわれています。伝統料理であるガレットとの組みあわせが有名なのもこの地域です。

産地|②ノルマンディ

ノルマンディ地方は、おだやかで湿気のある気候、粘度と石灰岩の土壌など、りんご栽培に適した条件がそろっています。そのため、シードルとの繋がりも深いのです。

街には40kmにもおよぶシードル街道があり、醸造所がいくつも並びます。近隣にはカマンベールやリヴァロなど、シードルと相性のよいチーズの名産地も多く、日常にシードル文化が根づいています。

産地|③ペイ・バスク

ペイ・バスクは、フランスとスペインにまたがる地域です。シードルは、古くから薬のように飲まれており、したしみの深い存在です。「ブルターニュのりんご品種はバスクから渡った」とも言われており、シードルの歴史の長さがうかがえます。

ただ、ペイ・バスクのシードルは国外にはあまり輸出されていないため、日本で飲めるものはまだ少ないのが残念ですね。

発泡の秘密は?フランスシードルの醸造方法

りんごの発泡酒・フランスシードルの醸造方法03

そもそもシードルは、どのようにつくられているのでしょうか。国や製造者によって違いはありますが、まずは基本的な工程を知ることで、フランスシードルの理解を深めていきましょう。

  1. りんごの収穫・選果。完熟して糖度の上がったものを使う。
  2. 収穫したりんごの洗浄。表面の汚れを洗い流し、傷みがないか確認する。
  3. りんごの破砕。皮がついた状態でまるごと破砕機に入れ、もろみ状に砕く。
  4. 搾汁する。もろみ状になったりんごを搾汁機に入れて果汁を取りだす。
  5. 発酵させる。りんごの糖分が酵母に消化されることでアルコール分と炭酸ガスが発生する。
  6. 瓶詰めして、打栓をおこなう。
  7. 貯蔵・出荷

出荷されるまでの期間は、生産者によって異なります。シードルによって、できたてが飲みごろのものもあれば、3~6ヶ月ほど置くことで味を落ち着かせたほうがよいものも。そのシードルがいちばんおいしい状態で出荷されるのです。

味わいの違いは「発酵」の工程にあり

シードルづくりで重要なのが発酵です。

発酵には「一次発酵」と「二次発酵」があります。「一次発酵」だけで終わらせる方法では、糖分がアルコールに変わるときに発生する炭酸ガスを、そのまま瓶に閉じこめるというもの。瓶詰めのタイミングは、搾汁したりんご果汁に酵母を加えて、発酵の途中に仕上がりの味をイメージしながら決めます。

「二次発酵」までおこなうことのポイントは泡です。「一次発酵」は大きなタンクを使用することが多いので、発酵中に発生した炭酸ガスが空気中に放出され、仕上がりの泡は少なめに。それを「二次発酵」させることにより、泡をつくりだしていくのです。このときに追加する糖分の量によって、炭酸ガスの量やアルコール分が変わります

フランスシードルでは「デフェカシオン」を採用

フランス産のシードルづくりには、「デフェカシオン」という製造工程があります。これは伝統的な工程のひとつで、シードルにりんごの自然な甘味を残すためにもちいられるもの。

搾汁したりんご果汁に酵素、塩化カルシウムなどを加えると、りんごに含まれているペクチンが固まって浮きあがってきます。これを取り除いて、きれいな果汁で発酵させていく。すると果汁内の栄養分が少ないため、発酵がゆっくりとすすみ、最後まで発酵しきらないまま自然の甘味を生かしたシードルに仕上がるのです。

シードルショップアルモリカで買える!発泡タイプのフランスシードル

りんごの発泡酒・フランスシードルの醸造方法04

それでは、ここで国産・外国産シードル100種類以上を取り揃えるシードル専門店の「シードルショップ アルモリカ」で購入できる発泡タイプのフランス産シードルをご紹介します。じっさいにシードルを体験して、その味わいの奥深さに酔いしれてみましょう。

①ボレ・ダルモリック ブリュット

ブルターニュ地方のスタンダード的なシードル。りんごの甘い香りが立ち、さらりと喉を通るクリアな後味が特徴です。舌先に感じる甘みを、ほどよい泡立ちが支えます。カジュアルにもフォーマルにも対応できて、どんなお料理でも合わせやすいのもうれしいポイント。とくにハムとチーズのガレットとの相性は抜群です。

②ボレ・ダルモリック ドゥ

りんごの一番搾り果汁だけを使用した贅沢なシードル。フルーティな香りが立ち、やさしくまろやかな甘みがあります。舌ざわりのよい泡立ちで、奥にほんのり渋みのあるすっきりとした味わいに。食前酒やスイーツと合わせて楽しみたい一本です。アルコール度数が2%と低めなので、お酒が苦手な方でも安心。オレンジピールや、蜂蜜をかけたブルーチーズなどと合わせて戴きましょう。

りんごの発泡酒「シードル」は、名産地フランスから|まとめ

りんごの発泡酒・フランスシードルの醸造方法05

りんごの発泡酒シードルの文化が、フランスにはとても深く根づいています。伝統があるからこそのこだわりや、産地による違いについてご紹介しました。歴史や醸造方法を知ることで、よりいっそうシードルを身近なものに感じていただければと思います。

はじめてシードルを飲むという方におすすめしたいのが、名産地フランスのシードルです。産地や醸造方法を見ながら、さまざまなシードルを飲みくらべるのも楽しみのひとつ。ぜひ、フランスシードルで本場の味を体験してみてくださいね。

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営業時間[Lunch]11:30~14:00(L.O.14:00)
[Dinner]18:00~23:00
※平日のガレットの提供は13:00以降で承ります。
定休日曜日・日曜日ディナー
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